パートナーの浮気に気付いた時、何も考えず行動を起こすのは避けるべきです。その後自分がどうなりたいか、パートナーとの関係をどうしたいか、目指すところを考えた上でそのために必要な行動を起こしていくことが大事です。
浮気に気付いた時にするべきこと
パートナーが浮気をしていると気が付いた時、突発的に相手を問い詰めてしまうのは得策とはいえません。まずは「浮気の有無を確認」し、「浮気をしていることの証拠集め」に取りかかりましょう。そしてパートナーとの関係性を今後どうしていきたいのか「自分の気持ちを整理」し、「落ち着いて話し合う」ことが大事です。
感情的に行動を起こしても良い結果にはなりません。ご自身の望む結末が迎えられるよう、冷静に対応していくようにしましょう。
浮気の有無を確認する
まずは本当に浮気をしているのか、その確信を得ておきましょう。
勘違いの可能性もありますので、いきなりパートナーを責めるのではなく、自分自身で事実確認を進めていくようにしましょう。
浮気の証拠を集める
事実確認をする上でも、その後パートナーに浮気の追及をするためにも、「浮気の証拠を集めること」が大事です。
本当に浮気をしていたとして、「浮気をしているの?」と本人に聞いてもはぐらかされる可能性があります。また、疑われていることを認識することで、その後より慎重に浮気をするようになると想定されます。そうなると証拠集めも難しくなってきます。
そこで何も情報を掴んでいない状態で本人に聞くのは避け、言い逃れのできない証拠を自分で集めていきましょう。例えばLINE上でのやり取り、浮気相手と行ったと思われるお店のレシートやクレジットカードの利用履歴など、少しでも役に立ちそうなものは撮影をするなどして保全します。
決定的な証拠が集められない場合でも、パートナーの行動記録を残し、その他多数の情報を集めておけば、間接的に浮気を証明できるケースがあります。証拠の有無は、特に離婚をする場合や慰謝料を請求する場面で重要になってきます。ご自身だけが確信を持っていても、客観的な資料を用いて浮気の存在が示せなければ裁判離婚や裁判上での慰謝料請求を実現することは難しいからです。
別れるか続けるか、気持ちを整理しておく
ご自身の方針を決めておいた方が、行動を起こしやすいです。
もし別れたいのなら、離婚を成立させるために重要な証拠を集めていくことになりますし、慰謝料の請求をしたいなら浮気相手の情報も収集するなど、具体的な行動が変わってきます。
また、パートナーと別れずに関係性を続けたいと考えるケースもあるでしょう。
その場合には話し合い方も変わってきます。がむしゃらに怒りや悲しみの感情をぶつけるのではなく、目指すゴールに向かって必要なアクションを起こさないといけません。
特に「小さい子どもがいる」「離婚により経済的に困窮するおそれがある」場合には慎重に検討する必要があるでしょう。
話し合いをする
今度どうなりたいかを決め、浮気の証拠も集まれば、2人で納得するまで話し合いましょう。
後悔のないように取り組むことが大切です。疑問に感じていること、聞きたいことが十分に聞き出せないまま関係を継続することになっても、しこりが残ってしまいます。今後の関係性がぎくしゃくしてしまい、結局別れることになるかもしれません。
そのため今後も付き合っていきたいのであれば特に、よく話し合い、そして2人の間で約束事を交わすなどしておきましょう。
裁判沙汰になるおそれがある、相手が攻撃的である、というケースでは第三者に介入してもらうか、ボイスレコーダーで録音をしておくと良いです。自分自身の保身にもなりますし、後から言い分を変えられても、その主張を退けることができます。
特に「離婚をするかどうかで揉めそう」「慰謝料の請求をしたい」「小さい子どもがおり、親権や養育費の問題も抱えている」という場合には弁護士にも相談してアドバイスをもらっておくことをおすすめします。
浮気に気付いた時のNG行動
浮気に気付いた時のNG行動としては、「感情的にパートナーを問い詰めること」「浮気相手に直接会いに行くこと」「腹いせに自分も浮気をすること」が挙げられます。
これらの行動はかえって自分を不利な状況に追い込むおそれがありますので、避けるようにしましょう。
感情的に問い詰める
浮気が発覚すると、どうしても感情的になりがちです。しかし感情的に問い詰めても解決には近づきませんし、結局自分がすっきりするとも限りません。結局問題は解決できず、イライラやモヤモヤがなくならないまま、ただただ関係性がより悪化してしまいます。
相手に非があるとはいえ、突発的な行動は自分のためにはならないということを意識し、一度感情をこらえるようにしましょう。
また、自分が感情的になることでパートナーが逆上することもあります。本当は双方関係性を続けたいと思っていたとしても、一度強く対立してしまうことで引っ込みがつかなくなることがあるのです。引き際がわからないままケンカが続き、別れることになるかもしれません。
浮気相手に会いに行く
浮気相手に会っても問題解決はできません。それどころか不利な状況に自ら追い込んでしまう危険があります。
浮気相手に暴言を吐いたことが、その内容次第で脅迫と捉えられてしまうおそれがあります。また、思わずカッとなって手を出してしまうと、暴行罪や傷害罪が成立するおそれもあります。
そうなると、浮気相手を責めるつもりが、自分の方が責められる立場になってしまいます。
浮気相手を責めたい気持ち、復讐したいという気持ちはそのままぶつけるのではなく、慰謝料請求という形で実行した方が良いです。落ち着いて証拠集めから取り組むようにしましょう。
浮気をやり返す
怒りを直接相手にぶつけるタイプもいれば、「同じことをやり返す」ことで発散するタイプの方もいます。
浮気をされたからといって、これをやり返してもいいということにはなりません。離婚や慰謝料請求を考えている場合、やり直したいと考えている場合、どのケースでも良い方向には転びません。
何もメリットはありませんし、逆に自分の方が多く慰謝料を請求されることになるかもしれません。また、周囲の方からの評価も自ら下げてしまうことになってしまいます。
そのためやり返すという発想が出ても行動には起こさないようにし、「どうすれば解決できるだろうか」と合理的に判断するようにしましょう。