浮気と断定できる証拠写真として、例えばパートナーと浮気相手による性行為を撮影した写真などが挙げられますが、このような写真を撮るのは困難です。
ただ、このような直接的な証拠でなくても浮気を断定するに足りる証拠写真は存在します。どのような写真が浮気の証拠として使えるのでしょうか。また、それは自分自身で撮影することも可能なのでしょうか。
浮気と断定できる可能性の高い写真
浮気と断定できる可能性の高い証拠写真は、次のポイントを押さえた写真です。
- 1. 人物の顔がはっきりと写っている
- 2. 場所が特定できる
- 3. 不貞行為の疑いを示している
具体例としては以下のようなものが挙げられます。
- 複数回、キスをしたり抱き合ったりしていることが示せる写真
- ホテルやラブホテルに入っていく様子が写っており、数十分以上滞在したことが示せる写真
- 性行為中であることが写された写真
- 浮気相手の自宅に複数回出入りしていることが示せる写真
これらの写真は、浮気相手とパートナーが非常に親密な関係にあることを示すもので、不貞行為の疑いを強く示唆します。ただ、1回限りの写真だと証拠として十分とは言えない可能性があるため、複数の証拠を揃えることはとても大切です。
また、証拠写真は、撮影した日時および場所の記録も残っている必要があります。不貞行為がいつ・どこで行われたのかを証明するためです。
浮気の断定には至らない写真の例
人物の顔が明瞭に写っていない写真や、場所の特定が難しく、内容も単に2人で写っているだけの写真は、それだけで浮気を断定することはできません。
他にも次のような写真は、一般的には浮気であることを強く疑わせるものですが、裁判上で浮気を断定するには少し弱いものといえます。
- 浮気相手と手をつないでいる写真
- 異性の家に訪問している写真
- ビジネスホテルに一緒に入っていく様子を写した写真
- 一緒に食事をしている写真
これらの写真を突き付けてパートナーからの自白を促すことは有効かもしれませんが、「浮気はしていない」と強く対立する姿勢を維持している場合、慰謝料請求に関して裁判にまで進むこととなります。この場合は法的に不貞行為があったことを証拠で示せなくてはなりません。その場面においてデートをしている写真を1枚提示しただけだとなかなか慰謝料請求は認められないでしょう。
ただし、一つひとつの写真が証拠として弱くても、多数提出することによって不貞行為の疑いを強めることはあります。そのためどのような内容であっても証拠写真はたくさん確保しておくことがやはり大事です。
証拠写真の撮影は自分でも可能か
結論からいうと、浮気を断定するに足りる証拠写真をご自身で撮影することも不可能ではありません。
ただ、難易度はかなり高いといえるでしょう。
上述の通り「パートナーおよび浮気相手の顔がはっきりとわかるように撮影をしないといけないこと」「撮影した場所や状況が客観的にわかるようにすること」が必要です。
しかも1枚で十分であるとは限りませんので、その作業を何度も繰り返して複数枚確保しないといけません。
その上、今後の手続を不利にしないためにも、パートナーおよび浮気相手の双方にバレないように撮影する必要があります。尾行などに慣れていない一般の方が浮気調査に取り組むと上手くいかないどころかかえって状況を悪くしてしまうおそれもあります。
自分で撮影をするときの留意点
もしご自身で撮影をするのであれば、次の点については知っておきましょう。
- カメラは高機能のものを使用する
- 尾行をするときは近づき過ぎず離れすぎない
- 後ろからついていくだけでは後ろ姿しか撮れず、顔を写すのが難しい
- 人気のない場所についていくときは目立ってしまう
- 車で尾行するときは信号の切り替わりのタイミングで見失うことが多い
- ラブホテルの出入りを撮影するなら看板と2人の顔を一緒に鮮明に撮影する
- 張り込みをするときは周囲の人物にも配慮して不審者として通報されないようにする
- 浮気相手の自宅近くで張り込むときは他人の敷地内に不法侵入しないこと
ご自身で対応しようとすると様々な問題に直面するでしょう。技術的な問題のほか、顔が割れていることから正面からの撮影がなかなかできません。また、性能の良いカメラの準備に費用がかかってしまうなどの問題も出てきます。
大きなリスクを抱えて費用もかけるのであれば、浮気調査のプロである探偵に依頼した方がシンプルに問題を解決できますしおすすめです。