パートナー、特に夫婦関係にあるパートナーが浮気をしている場合、浮気の証拠を掴むことが離婚の成立や慰謝料の請求額に大きく関わってきます。
確実性の高い証拠収集を進めるには探偵への浮気調査の依頼が効果的なのですが、その浮気調査中は、依頼主であるご自身にも注意すべきことがあります。
当記事では特に注意すべき5つのNG行動を紹介しますので、浮気調査中には特に気をつけるようにしましょう。
探偵の名刺や契約書を見える場所においてしまう
探偵に浮気調査の依頼をするとき、名刺を受け取ったり契約書などの書類を受け取ったりすることがあります。
この名刺や書類は、当然のことながらパートナーに見つかってはいけません。できるだけ見つからないような場所に厳重に保管すべきであって、人目に触れるような場所に片づけるべきではありません。
リビングなどよく使用するスペースはもちろん、車中などに置くことは避け、パートナーができるだけ立ち寄らない場所に置きましょう。できれば鍵付きの引き出しなどに入れておきます。
あるいは実家などの、パートナーが絶対に行くことがないと思われる場所に隠しおくのも手です。「いつもそんな場所を見ていないから問題ないだろう」などと、安易に考えないように注意しましょう。
もし、探偵事務所との繋がりを匂わすような手がかりの1つでも見つかってしまうと、調査対象者であるパートナーは警戒心を強め、調査が難航してしまうと思われます。
調査されていることに確信を得ていなくても、浮気相手と会うことを避けるかもしれません。あるいは、探偵に依頼したときの契約書など確定的な資料を見つけようと自宅内を捜索し始めるかもしれません。
また、注意すべきは調査対象者だけではありません。そのパートナーに近しい人物にも、そしてできれば誰にも書類が見つからないようにすべきです。近くにいる人物から情報が漏れてしまい、結果、調査対象になっていることに気付かれてしまうかもしれません。
スマホのロックをせずに中を見られてしまう
浮気調査を専門家に依頼したときは、そのやり取りの内容や連絡先情報が非常にデリケートな情報であることに留意すべきです。
そのため、その情報が記録されたスマホやPCをどう取り扱うのか、その意識を持つことが求められます。特にスマホは日常生活の中でもっとも使用頻度も高く、パートナーの目の前でも気軽に使いがちです。気を抜いてスマホの画面が見える状態にしてしまい、探偵とやり取りをしていることがバレてしまうと、これまでの調査の苦労が水の泡になってしまう可能性もあります。
実際のところ、浮気を疑っている側はパートナーのスマホを見ることに抵抗が少ない一方で、逆に自分が見られるというケースを想定できていないことが多いです。
しかしながら、パートナーもまた自分の行動に興味を持っていてもおかしくはありません。そこでスマホの中身が見られてしまうというリスクについては一応想定した上で行動を考えるべきです。
少なくとも、探偵事務所の名前をそのまま連絡先に登録したり、担当者の名前に「探偵」という文言をつけて登録したりといった行為は避けるべきです。連絡が来たときの通知がスマホの画面に出てしまうおそれがあります。
「探偵」などと直接的な表現のまま登録するのではなく、ご自身が分からなくなることのない範囲で、偽名など違う表現を使うと良いでしょう。
また、誰かから連絡が来たときに連絡内容や連絡先がスマホ画面に見えてしまうような設定は避けましょう。そしてスマホのパスワードロックもかけるべきです。ロックと通知設定を適切に行うことで、探偵との繋がりがバレてしまうリスクは相当に下げることができるでしょう。
自分も浮気の調査をする
探偵に浮気調査を依頼する際、依頼者自身が別途調査活動を行うことはおすすめできません。感情が高まりやすい状況下で、自分で行動することは多くのリスクを伴います。
例えば探偵が対象者を尾行している最中、依頼者が我慢できずに尾行を開始するケースがあります。しかし、専門の技術や知識を持たない素人が尾行を試みると、気付かれるリスクは非常に高まってしまいます。浮気調査をしていることが気付かれてしまうと、探偵の調査活動にも悪影響を及ぼし、正確な証拠収集が困難になる可能性があるのです。
さらに、自分で浮気の証拠を探そうとするあまり対象者の部屋や車に盗聴器やボイスレコーダーを仕込むケースもありますが、これには法的な問題も絡むため大変リスキーです。探偵と相談して決定した場合は別ですが、勝手な行動は結果的に調査を難航させる原因となり得ますので避けましょう。
浮気の調査は感情的になりやすいシチュエーションですが、プロに任せることで確実な証拠を得ることができます。そのため、自ら調査活動を行うことは控え、一任する姿勢が求められます。
普段と違う態度をとる
浮気調査を依頼するというのは、相手に気づかれてはいけない重大な秘密を抱えることも意味します。大きな秘密を持つことに対して精神的な不安を抱き、いつもと異なる振る舞いをしてしまうケースもありますがこれには要注意です。
何かを隠している感覚にとらわれてしまうこともあるでしょう。その結果、パートナーに対してどのように接すればよいのか分からなくなることもあるかもしれません。
しかし、大事なのはいつも通りの態度で接することです。普段から距離感を持って接しているのならそのままで、日常的に優しく接しているのであればそのスタイルを維持することが重要です。このことを心掛けておきましょう。
逆に、突然パートナーに無関心になる、普段よりも親しげに接する、といった変化を見せてしまうとパートナーは疑念を持ちます。「何かいつもと違うことはしているのではないか?」と勘繰られてしまい、結果、探偵への依頼が発覚するリスクが高くなります。
別居や離婚をする
パートナーの浮気が確信に変わったとしても、浮気調査中に焦って行動し、別居や離婚などを進めてしまうことはしないように注意すべきです。
もしパートナーから離婚を持ちかけられたとしても、最初は離婚をしない方向での対応を取った方が適切です。なぜなら夫婦間での離婚の話が進展し、双方ともに離婚の意思が固まっていると評価されてしまうと、法的に「既に婚姻関係が破綻した」と捉えられてしまいます。
そして婚姻関係が破綻したあとの浮気については、慰謝料の請求が困難になる場合があります。破綻していたと明確にいえる状態になくても、夫婦関係が元々不仲であったことが客観的に示せてしまうと、やはり慰謝料の額に影響が出てくる可能性があります。そこで浮気調査中は夫婦関係の破綻を明示するような行動は控えるべきです。
その観点からは、別居も避けるべきといえます。仮に相手が自らの意思で家を出ようとしていても、あなた自身が先に家を出る行動は控えましょう。
調査中に大きな行動を起こすときは、いったん探偵に相談するなどして、今後の調査や離婚、慰謝料請求に影響がないかを確認することが大事です。